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山田 進; 今村 俊幸*; 町田 昌彦
Parallel Computing; Accelerating Computational Science and Engineering (CSE), p.427 - 436, 2014/03
本発表は、科学研究費補助金研究課題に従い実施した多軌道強相関クラスタハバードモデル計算に現れる固有値計算ソルバの並列化を行う際の通信手法の最適化に関するものである。特筆すべき成果は、上記のモデルの物理的性質及び現在主流の並列計算機のアーキテクチャを考慮して並列化のための通信手法を提案し、実際に高性能計算を可能にしたことである。通常のハバードモデルのシミュレーションコードに対しては、アップスピンとダウンスピンを独立に扱える性質を利用して並列化・高速化を行うが、今回対象にした多軌道モデルでは、アップスピンとダウンスピンが同時に動くケースも考える必要があるため、これまでの方法では並列化ができなかった。そこで、モデルを分割する並列化方法を提案した。また、この並列化の際にデータを適切に分割することで、通信の競合を回避できることを指摘し、実際にこの通信手法が有効であることを原子力機構のBX900において確認した。なお、この成果は科学研究費補助金研究課題「2次元量子モデルに対するメニーコア並列計算機向き並列化・高速化手法の研究開発」の研究成果である一方、原子力材料のマルチスケールシミュレーション研究開発にも資する成果である。